思春期ニキビ

あなたは、ニキビには「思春期ニキビ」と「大人ニキビ」という2種類のニキビがあるのをご存知でしょうか?
この呼び方は、単にニキビが発生する時期にもとづいて呼ばれている呼び名ではなく、それぞれのニキビの出来る原因にも違いがあるので、注意が必要です。
つまり、それぞれの発生する原因が違うので、思春期ニキビと大人ニキビは、予防とケアの方法や治療の方法にも違いがあるということを知っておく必要があるんです。
ここでは、思春期ニキビについて、その発生原因や予防とケアの方法や治療の方法にについて、いろいろ説明してみたいと思います。
この記事の目次
思春期ニキビの特徴
思春期ニキビは、一般に、女性では12~13歳頃から発生し始め、男性では13~14歳頃から発生し始めるニキビで、17~21歳頃に重い症状になることの多いニキビです。
そして、その殆ど(約95%)が、25歳までに自然に治ってしまうという特徴を持っています。
発生する場所も、ほとんどの場合、額から始まり鼻のまわりや口のまわり周辺に多いのが特徴です。
また、その症状の重さについては、個人差が非常に大きく、性別や人種差や遺伝要因などの、本人ではどうしようもない理由により決まる事が多いのが現実です。
一般には、この思春期ニキビの事を、ニキビの正式な病名である「尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)」に対して「思春期痤瘡」と呼ぶ事が多いです。
思春期ニキビの発生原因
思春期ニキビの発生する主な原因は、男性ホルモンの増加によるもので、これは思春期という年代に、男女ともに平均して起こる性ホルモンの増加であり、生理的なものです。
この男性ホルモンの増加により、男性も女性も、子供の体から大人の体へと変化を遂げるので、無理に性ホルモンの増加を阻害する事は、健康上好ましくありません。
男性ホルモンが、ニキビの発生に影響を与えるのは、増えた男性ホルモンが、毛穴の内、特に「脂腺性毛包」という毛穴に多く分布する「脂腺」という器官を刺激するからです。
男性ホルモンに含まれる「アンドロゲン」が「脂腺」を刺激すると、脂腺の発達を促し、脂腺から毛穴内に盛んに「皮脂」とよばれる脂質(脂成分)を分泌させます。
この皮脂は、本来であれば、毛穴の出口である「毛孔」から肌の表面に排出されて、肌の表面を守るバリヤーとして働きます。
しかし、思春期における一時的な男性ホルモンの増加に伴う、皮脂の分泌量の増加に対して、毛穴からの皮脂の排出が間に合わない場合には、毛穴内に皮脂が溜まり始めます。
皮脂の排出が間に合わなくなる原因は、毛穴の出口である「毛孔」自体が体質上小さい場合や、スキンケアの不良や肌の異常で毛穴が小さくなっている場合などがあります。
また、男性ホルモンの増加に伴う、皮脂の分泌量の増加量があまりにも多すぎて、皮脂の排出が間に合わなくなる場合などもあります。
そして、それらの原因により、毛穴の中に皮脂がいっぱい溜まってしまったものが、「ニキビ」となってしまうんです。
また、この、排出されない皮脂に、脂成分の好きな「アクネ菌」が繁殖してくると、毛穴の中で炎症を起こし、ニキビの症状が悪化します。
思春期ニキビの予防とケアの方法
自分にあった良い方法を見つけて、普段から上手にニキビの予防とケアを行えば、毛穴がニキビまで成長しないようにしながら、思春期の時期を乗り越えることも出来ます。
思春期ニキビの予防とケアの方法については、年齢的に発生する男性ホルモンを過剰に発生させないようにする事と、毛穴が閉じないようなケアを行う事が中心になります。
それぞれについて簡単に説明すると、下のような方法があります。
男性ホルモンを過剰に発生させないようにする事
低GI食品
↑
1.フルーツ・野菜
2.卵・魚・肉・豆腐
3.乳製品・ナッツ・豆
4.ビスケット・穀物
5.バター・脂
↓
高GI食
毛穴が閉じないようなケアを行う事
思春期には、これらの事に気をつけて、予防とケアを行いながら生活をする必要があります。
思春期ニキビの治し方
思春期ニキビは、男性ホルモンの分泌増加自体が生理的なものなので、いくら、思春期ニキビの予防を行っても、ニキビが出来る場合があります。
思春期ニキビが出来た時には、思春期ニキビの予防とケアを続けながら、さらに、出来てしまったニキビを治す事も始めなければいけません。
しかし、思春期には、年も若く、いろいろな事に対する知識も少ないので、安易にニキビを手でつぶしたり、過剰な洗顔などを行い、さらにニキビを悪化させる事が多いです。
また、思春期ニキビを悪化させると、年齢的に思春期と言う不安定な時期なので、かなりの精神的ダメージを受ける事も大きな問題になっています。
そのような事もあり、思春期ニキビは、以下のような流れに沿って治してゆく必要があります。
思春期ニキビについて、時間的・経済的・精神的に余裕があるのであれば、まずは皮膚科で診察をしてもらい、医師の意見を聞くのが最善です。
それは、そうすれば、西洋医学的な診断結果や治療方法について知る事が出来るからです。
しかし、ニキビについては、皮膚科や美容皮膚科の西洋医学的な治療だけで満足している患者さんが、意外に少ないという現実があります。
これは、西洋医学的な治療以外にも、自分でニキビについて勉強して、自分の生活や肌の状態にあった、さらなる行動を起こす必要があるということなんです。
思春期ニキビを治す場合には、この事を覚えておかないと、いくら病院に通っても、なかなか良くならないという状況があるという事に注意する必要があります。
思春期ニキビとの付き合い方
思春期ニキビについては、その発生する年齢的な関係で、対応によっては、精神的に大きな傷跡が残るような事もあります。
ですから、あなたが、もしくは、あなたのお子さんの思春期ニキビの状態が、心配な程度になってきたなら、出来るだけ早く行動を起こす必要があります。
思春期の頃に、特に顔に発生することの多いニキビが、対応の悪さのせいで、一生残る傷跡になることは、意外に多いんです。
そして、その傷跡が精神的にも大きな傷跡となり、その後の生活を暗いものにすることもあります。
しかし、ニキビについて、十分な知識を身に着けていれば、自分のニキビをこれ以上悪化させない方法を知る事が出来ます。
また、もし、ニキビ跡が残っても、成人した後に治療する方法がたくさんある事などを知り、明るい生活を送る支えにすることも出来ます。
一生に一度しかない思春期に、心に大きな傷跡を残さないよう、ニキビの知識を身に着ける事は、あなたがニキビと上手に付き合うための最善の方法だと思います。思春期ニキビは、多感な時期に、顔と言う、最も個性を表現する場所に出来る、我慢の出来ない傷跡なので、心が痛いですね。
しかし、あなたが思春期ニキビについて詳しく知っていれば、悪化させないようにしながら、上手に付き合う事ができると思います。🙄