特殊なニキビ

あなたのニキビは、もしかしたら、いくらニキビの治療をしても、なかなか治らない特殊なニキビではありませんか?
一般のニキビであれば、病名としては、尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)という皮膚病なので、治し方の情報もかなり多く、広く一般に対策商品なども出回っています。
そのような情報を元に、治療やケアーを行えば、ほとんどの場合は、症状が改善の方向に向かいます。
しかし、一見、「ニキビかな~」と思えるような症状でも、実は、一般のニキビとは発生する原因や過程が異なる、特殊なニキビであることがまれにあります。
そして、もし、そのような特殊なニキビだった場合には、出来るだけ早く気付いて病院で診察してもらわないと、手遅れになり、肌に大きな傷跡を残す事にもなりかねません。
あなたに、または、あなたの子供にニキビが出来たなら、まずは、特殊なニキビでないかどうかだけは、是非、確認してくださいね。
そんなに種類が多くは無いので、頭に入れておけば、いざという時にはすぐに判断できますね。
この記事の目次
特殊なニキビの種類
特殊なニキビの種類は、そんなには多くはありません。
しかし、うっかりして処置が遅れると、すぐに悪化してしまうものが多いです。
そして、どの特殊なニキビも、出来始めた頃は、普通のニキビと見分けがつかない事が多いです。
しかし、徐々にそれぞれの特徴が表れ始め、ある一定レベルを超えると、急に悪化スピードがあがる事も多いです。
今から、悪化後の症状を紹介しますので、ニキビがこれらのような状態になり始めたら、すぐに皮膚科で診察を受けることをお勧めします。
まずは、一覧で、名前を挙げておき、その後、写真で説明しますね。
あなたは、全部、どのようなものかが解りますか?
私も、少し前であれば、チンプンカンプンというところですが、最近は、いろいろ覚えました。
中でも、娘のかかった、マセラチア毛包炎や、新生児痤瘡は、調べてみて、非常に役に立ちました。
赤ちゃんのニキビなんて、何か病気かと思ってすごく心配したんですけど、知ってれば安心できますよね。
では、いまから、写真で説明します。
集簇性痤瘡(しゅうぞくせいざそう)
集簇性痤瘡は、背中部・前胸部・肩甲部・上腕部に多く発生する、ニキビの最重症の様な皮疹症状を示す肌の病気です。
尋常性痤瘡の最も重い症状だという取り方と、慢性の膿皮症だという取り方などがあり、病気の原因は確定しにくいらしいです。
10歳代の男性に多く発症し、長ければ40歳代まで続くものもあります。
集簇性痤瘡(背中一面)
【引用】変貌するざ瘡マネージメント
劇症性痤瘡(げきしょうせいざそう)
劇症性痤瘡は、背中部・上腕部・顔部に多く発生し、尋常性痤瘡の最も重い症状だと言われています。
若年男性に多くみられて、突然発症し、原因もいまだに明らかにされていないらしいです。
劇症型痤瘡(頬)
【引用】変貌するざ瘡マネージメント
酒さ性痤瘡
酒さ性痤瘡は、重症でないかぎり、お医者さんでも診断が難しい症状です。
非常に軽い症状であれば、単に「赤ら顔」という事で処理される人も多いそうです。
顔に発生する痤瘡なので、写真のように重い症状になると、「QOL」が極端に低下して、日常生活に支障をきたすことも多いそうです。
酒さ性痤瘡
【引用】変貌するざ瘡マネージメント
新生児痤瘡
新生児痤瘡は、細かく分けると、生後4週間までの時期に発生した痤瘡を限定的に呼ぶ病名です。
実際には、生後3ヵ月くらいまでのものも、新生児痤瘡と呼ぶことが多いそうですが、たまに、4週後以降のものを乳児痤瘡と呼ぶことがあるそうです。
特徴として、新生児の約20%程度に発生すると言われていて、圧倒的に男児に多く、ほとんどの場合、数か月の間に自然消滅するそうです。
新生児痤瘡
【引用】変貌するざ瘡マネージメント
マセラチア毛包炎
マセラチアは、人の皮膚や毛穴に常在する真菌(カビのようなもの)で、マセラチア毛包炎は、この菌が毛包内(毛穴)で増殖することで起こります。
上胸部・上背中部・肩部に圧倒的に多く発生し、時には上腕や前腕に発生することもあります。
これは、よく、ニキビと間違われますね。
私の娘も、このような症状になったので、すぐに病院に行きました。
マセラチア毛包炎
【引用】変貌するざ瘡マネージメント
ニキビダニ症
ニキビダニ症は、毛包(毛穴)に常在しているニキビダニが過剰に増殖して起こる毛包炎で、思春期以降の中年女性に多く発生します。
ニキビダニは普通に毛穴に常在していますが、皮脂腺が多い顔面や頭部などには特に多く生息しています。
ニキビダニ症
【引用】変貌するざ瘡マネージメント
その他の病名
以上のほかにも、特異な症状として、
・Favre-Racouchot症候群
・EGFR阻害薬による痤瘡のような皮疹
・PCOS多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)による痤瘡
・EPF好酸球性膿疱性毛包炎
・ダイオキシン類による痤瘡
・ステロイドニキビ
・油性ニキビ
・その他
などのように、様々な痤瘡様の症状の病名がありますが、あまりにも特異な例が多いので、これらについては、ここでは、病名を挙げるだけにしておきます。
特殊なニキビへの対処法
如何でしょうか、紹介した中には、おどろくようなものもあったのではないでしょうか。
でも、ご安心下さい。きちんとスキンケアを行っていれば、そうそうこれらのような特殊なニキビになる事はありません。
あくまでも、特殊な例ですので、あまりに心配性になるのも考え物です。
ニキビがらみの皮膚病については、どこまで行っても、まずは、ニキビになりにくいようにするための、肌のスキンケアが一番重要です。
肌のスキンケアを十分に行っており、ニキビの発生しにくいような健康な肌なら、そうは、このような肌の病気になる事はありません。
ただ、万が一に備えて、お伝えしたような症状を頭の中に入れておいていただければと思います。
そうすれば、仮にあなたのニキビが、ちょっと変だな・・・と思った折に、すぐに皮膚科で診察を受けるなどの行動が出来ます。
皮膚病に限らず、どのような病気もそうですが、早期発見・早期治療が、お肌を始め、あなたの大切な体を守ってくれますね。特殊なニキビに限らず、いろいろな皮膚病の知識を身に着けておく事は大切です。
肌に傷を残す可能性のある皮膚病は、早期発見が大切ですので、あなたもご用心下さいね。🙄